
こんにちは!
自らの経験を元に『体の健康』『お金の健康』を大切にしている、
静岡県浜松市 創業100年 株式会社野沢建築 4代目代表取締役 野沢理(おさむ)です。
今日は、「夏に暑い家と涼しい家の違い」について、できるだけ分かりやすくお伝えします。
今日は、夏に涼しい家と暑い家は何が違うのか、その理由をわかりやすくお伝えします。
夏に暑くなる家、その熱はどこから入るのか
まず、意外に知られていない数字から。
夏、外から室内に入ってくる熱。
そのうち、およそ7割が「窓」から入ってきます。
これは私たちの感覚論ではありません。
経済産業省 資源エネルギー庁が示している数字です。
環境省の調査でも、夏場に室内へ侵入する熱の7割以上が窓などの開口部からとされています。
残りは、屋根や壁からが約2割、換気などがおよそ1割。
つまり、夏の暑さ対策で一番効くのは、壁でも屋根でもなく「窓」なんですね。
「うちは断熱材をたっぷり入れたから安心」
そう思っていても、窓の対策が抜けていれば、夏の熱は堂々と入ってきます。
熱の入り口は、窓。
まず、ここを押さえておいてください。

「断熱」と「日射遮蔽」は、役割が違う
ここで、混同されやすい2つの言葉を整理します。
「断熱」と「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」です。
断熱は、熱の移動をゆっくりにする働き。
イメージは、魔法瓶です。
魔法瓶は、二重構造の間を真空にして熱を伝えにくくしています。
だから、温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま。
サーモスやタイガーといったメーカーが公式に説明している通り、保温と保冷は同じ仕組みなんです。
家の断熱・気密も、これと同じ。
冬は暖かさを逃がさず、夏は暑さを入れにくくする。
「冬に暖かい家」と「夏に涼しい家」が、実は同じ性能の裏表だというのは、ここに理由があります。
ただ、魔法瓶には、決定的に家と違う点があります。
魔法瓶には「窓」がありません。
家には窓がある。
そして、夏の熱の7割はそこから入ってくる。
この、窓から差し込む日差しの熱そのものを遮るのが、もう一つの働き。
それが日射遮蔽です。
断熱材は、伝わってくる熱をゆっくりにはできても、日差し(輻射熱)そのものを止めることはできません。
だから、「断熱」と「日射遮蔽」は、どちらかではなく両方。
これが、夏を涼しく暮らすための土台になります。

高断熱の家ほど、夏に暑くなることがある
高断熱・高気密の家。
もちろん、夏の涼しさの土台として、私は強くおすすめしています。
ただ、正直にお伝えすると。
日射遮蔽をおろそかにすると、高断熱の家こそ、夏に暑くなってしまうことがあります。
理由はシンプルです。
断熱がしっかりしている家は、一度入った熱を外に逃がしにくい。
魔法瓶が中身を冷めさせないのと、まったく同じ理屈です。
だから、窓から日差しをたっぷり入れてしまうと、その熱が室内にこもり、夜になっても下がりにくい。
「断熱ブラインドを閉めれば大丈夫」と言われることもあります。
でも、窓の内側で遮っても、いったんガラスに当たった熱は室内側へ再び放たれてしまう。
根本的な解決にはなりにくいんですね。
効くのは、窓の”外側”で日差しを遮ること。
軒や庇(ひさし)、外付けのシェードやブラインド。
太陽の光が、そもそも窓ガラスに当たらないようにする。
「高性能な家を建てたのに、なぜか2階が暑い」
その多くは、断熱不足ではなく、日射遮蔽の設計不足で起きています。
夏に涼しい家をつくる、3つの条件
ここまでを整理すると、夏に涼しい家に必要なものが見えてきます。
まず、断熱(UA値)。
外の暑さ・寒さの影響を受けにくくする、家全体の基礎体力です。
次に、気密(C値)。
どれだけ断熱材を入れても、隙間だらけでは意味がありません。
すき間から熱気や湿気がじわじわ入り込み、断熱の効果が半減してしまう。
気密は、断熱とセットで初めて生きてきます。
そして、日射遮蔽。
窓の外で日差しをコントロールする設計です。
夏の高い日差しは軒や庇で遮り、冬の低い日差しは室内に取り込む。
同じ窓で、季節ごとに役割を変えてあげる考え方です。
もう一つ、見落とされがちなのが「湿度」。
人が涼しいと感じるかどうかは、温度だけでは決まりません。
たとえば室温27度でも、湿度が50%台に保たれていれば、体感はぐっと涼しくなります。
だからこそ、湿気をためこまない換気計画も、夏の快適さには欠かせません。
断熱・気密・日射遮蔽、そして湿度。
この組み合わせが、「夏に涼しい家」の正体です。
野沢建築の考え方
私たちの標準仕様は、C値0.5以下、UA値0.46以下(HEAT20 G2グレード)。
換気は第一種換気「エクリア」を標準に、熱交換で外気の暑さ・湿気をやわらげてから取り込みます。
数字の話ばかりに聞こえるかもしれません。
でも、正直にお伝えすると、私は「数値はゴールではなく、出発点」だと考えています。
同じUA値でも、窓をどこに、どの大きさで付けるか。
軒をどれだけ出すか。西日をどう処理するか。
そこまで設計して、初めて「夏に涼しい家」になる。
私たちが全棟で気密測定を行い、施工品質で建物部門 最優秀賞(第三者評価機関・NEXT STAGE)の評価をいただいているのも、この「隙間をつくらない」ことにこだわっているからです。
気密は、図面ではなく現場の丁寧さで決まります。
そしてもう一つ。
夏の涼しさは、冷房効率、つまり毎月の電気代(お金の健康)にも、家の中の温度ムラ(身体の健康)にも直結します。
だから私たちは、涼しさを「快適さ」だけの話にしていません。
数字と、設計と、現場。
この3つがそろって、はじめて夏に涼しい家になる。
そう考えています。
→ [野沢建築の性能・仕様について詳しくはこちら]
まとめ
最後に、今日の要点を整理します。
– 夏に室内へ入る熱の約7割は「窓」から(資源エネルギー庁・環境省)
– 「断熱」は熱の移動を抑える働き、「日射遮蔽」は日差しそのものを入れない働き。役割が違う
– 高断熱の家ほど、日射遮蔽を怠ると熱がこもって暑くなる
– 夏に涼しい家の条件は、断熱・気密・日射遮蔽+湿度のコントロール
– 日差しは、窓の内側より”外側”で遮るのが効果的
「夏に涼しい家」は、断熱材の量だけでは手に入りません。
窓と日差しをどう設計するか。
そこにこそ、住んでからの快適さが表れます。
夏の涼しさは、言葉よりも体感がいちばんわかりやすいと思っています。
実際に建てた家が、どんな窓の付け方をしているのか。
よければ、私たちの施工事例をのぞいてみてください。
→ [施工事例はこちら]

「うちの土地だと、夏の西日はどうなるんだろう」
そんな疑問こそ、じっくりお話ししたいところです。
図面や数値の見方から、いっしょに考えていきましょう。
